ティーマ・別注マグ「Taito Pirkanmaa」…グリーンもブラックもかわいい!鳥好きにはたまらないマグ

あまりのかわいらしさに、色違いでそろえてしまいました!
いったい誰が別注したマグなのか、マグの裏面に書かれた”Taito Pirkanmaa ry”という団体について見ていきましょう。

Taito Pirkanmaa ryって?

Taito Pirkanmaa ryは、Pirkanmaa(ピルカンマー県)工芸協会
Pirkanmaaは、Tampere(タンペレ)を県庁所在地に置くフィンランド中南部の県です。
タンペレはフィンランド屈指の工業都市であるとともに、ムーミン美術館、最近はサウナキャピタルとしても注目を集めていますね!

Taito Pirkanmaa ryの母体となる組織が設立されたのは1912年。
フィンランドでも19世紀後半から工場製機械工業化が進み、手工業の衰退が問題視されていた時代状況下でのことでした。

19世紀後半に設立されたTampella(タンペッラ)は、リネン類のブランドとして知られる(現在は廃業)。
・・・Reijo TelarantaによるPixabayからの画像

Taito Pirkanmaa ryは、現在はTaitoグループの一員として、Pirkanmaaエリアを管轄し、工芸分野のコンサルティングと教育に取り組んでいます。

活動内容をみると、織物や陶芸のコースのほか、現代のくらしと工芸を掛け合わせたプログラムも提供しています。その内容が面白かったので一部紹介しますね。

  • 職場幸福度向上のための企業向けワークショップ:工芸品を作ることは問題解決能力創造性を養い、ストレスの低減につながる、という考えのもとで実施される企業向けプログラム。
  • 参加者みんなでハンドメイドを楽しむ誕生日パーティ:軽食の提供と子どもの年齢に応じた工芸ワークショップの実施。木製マグネット作り、スタンプを使ったオリジナルTシャツ製作など。
  • マット織りヘン・パーティ(バチェロレッテ・パーティ):プレ花嫁とその友達で、新郎新婦の新居用玄関マットを3時間で織るプログラム。

フィンランドでは、日本と同じように玄関で靴を脱ぐ習慣がありますが、玄関にたたきがない場合が多いです。実際、我が家はドアを開けるといきなりフローリングでした。そこで活躍するのが玄関マット。汚れ落としはもちろん、玄関と室内の区切りとしても役立ちます。

このマグを深ボリ!

マグは、グリーンとブラックの二種類。柄は全く同じですが、カラーで印象が変わりますね。
デザイナーは、Minna Ahonen
マグを別注したTaito Pirkanmaa ryは、2012年に創立100周年を迎えました。
アニバーサルイヤーに作られたアイテムの1つが、このマグです。
側面に7羽、バックスタンプに1羽の鳥が描かれており、口を付けるあたりにはMotacilla albaという文字が書かれています。

Motacilla albaは、日本語ではタイリクハクセキレイと呼ばれる鳥の学名。
タイリクハクセキレイは、Pirkanmaaの県鳥です。

タイリクハクセキレイ。marcelkesslerによるPixabayからの画像

「この鳥、見たことあるな」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
日本では、タイリクハクセキレイの亜種にあたるハクセキレイを多く見ることができます。
長い尾羽を上下にふりながら、ちょこまか歩きまわっているあの鳥です。

タイリクハクセキレイとハクセキレイの大きな違いは、過眼線(かがんせん)という目元のラインの有無。
タイリクハクセキレイは、このマグにあるとおり過眼線がなく、白いお顔をしています。

お住まいの都道府県の鳥は何ですか?
こちらのサイトで、県木・県花・県鳥などを調べることができます。
全国知事会・各都道府県のシンボル
ちなみに、板橋区の区の鳥はハクセキレイだそうですよ!

タイリクハクセキレイはフィンランド全土で営巣しますが、とくにPirkanmaaで多く繁殖しています。人間のそばに暮らすことで安全を確保しているそう。調査したところ、巣のおよそ80%が、石垣や薪棚など人工物に作られていたんだとか。ツバメが、カラスやヘビを避けるために人家の軒先に巣を作ることと同じですね。

タイリクハクセキレイは、フィンランドでは渡り鳥
地中海諸国で越冬し、毎年4~5月末頃フィンランドへやってきます。
そのため、フィンランドの古いことわざではこのように伝えられています。

Kuu kiurusta kesään, puoli kuuta peipposesta, västäräkistä vähäsen, pääskysestä ei päivääkään.

ヒバリが来たら夏までひと月、ズアオアトリが来たら夏まで半月、タイリクハクセキレイが来たら夏はすぐそこ、ツバメが来たら夏。

フィンランドの古いことわざ

夏を待ち望む、なんともフィンランドらしいことわざです。
気候変動の影響を受けて、渡りの時期も前倒しになっているようですが、今年はいつフィンランドで見られるでしょうか。

私が住んでいたのはヘルシンキのダウンタウンでしたが、いろんな鳥が身近にいて、散歩するのがとても楽しかったです。映画「かもめ食堂」でおなじみのカモメはもちろん、黒&グレーのツートンカラーのカラス、たくさんの小鳥たち、湖には白鳥、マガモ、ガン…数えきれないくらい!住んでいたマンションの庭に、カモメやハトが巣を作ったこともありました。


【参考文献】

Taito Pirkkamaa, HISTORIAA,https://taitopirkanmaa.fi/tietoa-meista/historiaa/
SEURA, Västäräkki on erilainen lintu: Viihtyy lähellä ihmistä, https://seura.fi/ilmiot/tiede-ja-luonto/vastarakki-erilainen-lintu-viihtyy-lahella-ihmista

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