ハッピーな色使いが可愛くて、私のコレクションの中でもお気に入り上位にランクインしているマグです。
マグのバックプリントにある”Mimmi & Mummo”について、Mimmi(ミンミ)はフィンランド女性の名前、Mummo(ムンモ)は、フィンランド語でおばあちゃんという意味です。
どうやらマグに描かれているキャラクターは、どちらかがおばあちゃんということになりますが…皆さんはどちらだと思いますか?
Perheleipuritって?
このマグは、Perheleipuritというパン製造メーカーが2012年に別注したもの。
オーツ麦のパン、朝食用ロールパン、コーヒーに合うような甘いパンが、メーカーの主力商品です。
2015年には、Turkuに拠点を持つLeipomo Salonenによって、Perheleipuritのパン事業は買収されました。ただし、Perheleipuritのブランド自体は維持され、その商標を付した同一のパンを現在でも購入することができます。
このマグを深ボリ!
『マグに描かれたキャラクターのどちらかがおばあちゃん』を推測するのに、マグと同時期に入手したキッチンタオルが役立ちました。
キッチンタオルには、”Mummo syö nyt pullaa.”=おばあちゃんはプッラ(カルダモン入りの甘いパン)をいま食べる、と書かれていることから、キッチンタオルに載っているブロンドヘアのキャラクターがおばあちゃんと言ってよさそうです。
赤ちゃんのおきあがりこぼしの人形(Royalのおきあがりポロンちゃん)に見えちゃうのは私だけ?!
このマグの経緯についても、フィンランド人の友人と一緒に予想してみました。
企業別注マグは、世に出た経緯が不明である場合が多く(販売品?ノベルティ?社員向け記念品?応募者プレゼント?)、あれこれ調べたりするのも楽しみの一つ。
さて、私たちは『このマグはpitkopulla(pullapitkoともいう)の販促キャンペーン商品ではないか』と予想しています。
ここでpitkopulla(ピトゥコプッラ)とは何かというと、編み込まれた細長いプッラ(カルダモン入りの甘いパン)のこと。pitkoは(「細長い菓子パン」)、pulla(「カルダモン入りの甘いパン」)の意味です。pitkopullaのトッピングには、パールシュガーがお約束。
pitkoの語源は、pitkä (「長い」) + -o ですね!
pitkopullaは、Perheleipuritの人気商品の一つで、いろんなフィリングで商品展開がなされています。
そして、キッチンタオルにある”Mimmin ja mummon pitkopäivä“というフレーズは、ミンミとおばあちゃんがpitkopullaを食べる日(「päivä」)の意味ではないかと予想。
なお”pitkopäivä”という単語は、造語のようです。
ミンミのおさげ髪も、pitkopullaの編み込み形状から来ているのではないかと思われます。
「pitkopullaを食べよう」という販促キャンペーンが過去に実施され、これらのグッズが作られたのかも?
Perheleipuritブランド, LEIPOMO SALONEN OY
ちなみにこのpitkopulla、フィンランドではフレンチトーストに使う人が多いです。
フィンランド語でフレンチトーストは“Köyhä ritarit(貧乏騎士)”といいます。
このネーミングは、民主主義の到来により落ちぶれた騎士が、硬くなったパンを卵と牛乳に浸してデザートにしたというエピソードから来ているんだとか(同様のネーミングは、ドイツ語、スウェーデン語にもあるようです)。
ここで面白いのは、フィンランド流にクリームとジャムをトッピングすることで、貧乏騎士の呼び名がが金持ち騎士に格上げされること!みなさんは、どちらがお好みですか?
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