ティーマ・別注マグ「HSL/HRT」…フィンランドがとくに懐かしくなるマグ

フィンランドに旅行したことがある方ならきっと、このマークを見たことがあるのでは？
私もフィンランドに住んでいるときは、このマークには日々お世話になりました。
さっそく、マグを別注したHSL/HRTについて見ていきましょう。

HSL/HRTとは？

HSL/HRTとは、ヘルシンキ地域交通局のこと。

正式名称は、フィンランド語でHelsingin seudun liikenne。
各単語の頭文字をとって”HSL”というわけです。

なお、HSLと併記されている”HRT”は、フィンランドの公用語であるスウェーデン語での表記です（Helsingforsregionens trafikの略）。

HSLは、ヘルシンキ地域における公共交通の輸送計画策定、交通事業運営の委託、委託後の管理監督業務を行う組織。ヘルシンキ市のほか、近隣8つの地方自治体が分担金を負担し運営しています。

ヘルシンキ地域の公共交通機関といえば、トラム、メトロ、通勤電車、バス、フェリー（スオメンリンナ行）、シティバイク（自転車シェアリング）。HSL自体は数台の電気バスを保有するのみで、第三者団体の交通事業者に運行を委託しています。例えば、トラム、メトロ、フェリー、シティバイクはHKL、通勤電車はVRが実際の交通事業を担っています。

HSLの創立は2010年。私が思っていたより若い！

このマグを深ボリ！

このマグは、過去にHSLのオンラインサイトで販売されていたものです。
2015年11月にオープンしたサイトでは、チケットやオリジナル商品（マグやTシャツなど）を購入することができました。
しかしサイトの売上が振るわず、サイトは2020年6月に閉鎖されてしまいました。

マグの販売価格は、1個21.90ユーロ。ピンク、ライトブルー、グリーン、オレンジの4色展開でした。

HSLのFacebook投稿より抜粋
https://www.facebook.com/helsinginseudunliikenne/posts/nyt-hsln-verkkokaupasta-vaikka-pukinkonttiin-t-paidat-25-hsl-tunnuksella-kirjaut/919464954775217/

このカラー展開は、HSLのブランドカラーパレットをに基づいたものと思われます。
カラーコードは、下記HSLのサイトで確認することができますよ。
HSL, Brändi, https://tyyliopas.hsl.fi/d/h8JR9dHeqfgd/braendi#/visuaalinen-ilme/vaerit

ピンク（HSL pinkki)＝伝統的カラーパレットへのアクセントカラーとして
ライトブルー（HSL Lautan sininen）＝フェリー
グリーン（HSL Raitiovaunu vihreä）＝トラム
オレンジ（HSL Metro oranssi）＝メトロ

鮮やかで目を引くカラーに、潔く企業ロゴのみをあしらったシンプルで力強いデザインが魅力的なマグ。こういった特徴は、HSLのサイトやパンフレットにも共通して見られます。
この”HSLらしさ”ともいえるビジュアル・アイデンティティは、大手クリエイティブエージェンシーKokoro＆Moiによって設計されました。

Kokoro＆Moiは、Fazer cafeのデザインやSTOCKMANNデパートの包装紙のデザインも手掛けました。

Kokoro＆Moiのサイトでは、HSLロゴのコンセプトについて以下のように説明しています。

「ロゴのループ形状は、公共交通ネットワークが循環的かつ相互に接続されたようすを象徴しています。八方位（東・西・南・北・北東・南東・北西・南西）に広がるループは葉の芽をイメージしており、新しい企業活動、関係性、そしてHSLが創造する環境上の価値を示しています。」

マグは中古市場で根気よく探すしかないのですが、何かHSLグッズを手に入れたい！という方には、リフレクター付カードケースがおすすめですよ。
たしか、1つ1ユーロ程度で、カラーは、ピンク、オレンジ、グリーン、ブルー、ライトブルー、パープルの6色があったと記憶しています。カードケースは、HSLのサービスポイントで購入することができます。
使い方としては、普段は交通系ICカードを入れて、そしてフィンランドに旅行したときにはDay ticketを入れて…なんて楽しいかも！